HISTORY

なぜマークXを選び、マークXでサーキットを走り、
そこにどんなカーライフがあったのかを少しだけご紹介します。

DECKマークXはもともとはノーマルのマークX。

サーキットで走らせようという構想も購入時はありませんでした。
ただ、この見た目とサイズ感が好みで買ったクルマです。

私は自動車エンジニアをしており、当時は新米エンジニア。車の勉強をしていこうと考えて
預金120万円とローン150万円でこのクルマを購入しました。

しかし、会社の先輩に誘われてサーキット走行会に参加することになり、サーキットに持ち込んだのが第一歩でした。

その時の感想は「直線だけは速い」というもの。裏返せば、コーナリングはアンダーステアが強く、車体の重さを感じるような乗り味でした。

しかし、私はサーキット走行と、マークXの魅力にすっかり虜になりました。

どうにかこの車を速く出来ないものかと考えました。

マークXを意のままに走れるようにできないかとチューニングを試みるも、何が正解で何が間違いか分かりませんでした。。。

そもそもスポーツ走行させる車ではありません。市販品はストリートスペックのものが主体でした。

目的と手段が一致していないと、パーツ自体は良いものでも狙った挙動にはなりません。

周りを走るスポーツカーとは挙動が全く違いました。どこまで行ってもドアンダーでした。

そこで訪れたのがDECKさんでした。
ランエボXに乗る知人の紹介でした。

DECK社長は「マークXでサーキットを走る」という僕の要望に対して、ワンオフのダンパーを制作してくださいました。

このダンパーでようやくFRスポーツ車っぽい挙動を手に入れることに成功。

目的に合ったスペックのダンパーを確保したことで、マークXが速くなることに手応えを感じました。

「速い車」ではなく「好きな車」でサーキットを走るのは味がありました。

手応えが得られたことからチューニングは加速していきました。

フルバケットシートを入れ、
車重と動力性能に見合うブレーキを投入し、
トラクションやブレーキング時のリヤの安定感を得るために機械式LSDを投入。

機械式LSDはコーンスプリングタイプに拘ってCUSCO TYPE MZを特注。

さらにアライメントを適正化も行いました。

ここまでくると「マークXって速いのか・・・」みたいな声が聞こえ始めました。 

埼玉トヨペット GREEN BRAVEのチームがS耐でマークXを走らせ始めたのもこの頃です。
"時代が追い付いてきた"なんて冗談を言ってました。(笑)

 一通りチューニングが煮詰まったところで、
走行のステージをミニサーキット主体から国際サーキットへシフト。

実はチューニング開始時に「このクルマならミニサーキットよりも国際サーキットのほうが楽しい」と、チューニングの目線はこちらに置いていました。

当時「美浜サーキット」が僕の主な遊び場だったのですが、メインは鈴鹿へ。

タイトコーナーが多く、小回りを強いられる美浜サーキットから、パワーとスタビリティの総合性能を要求される鈴鹿サーキットに移行したときにはマークXの本領を見た気がしました。

フェアレディZやRX-8などのスポーツカーと結構遜色なく走るんです。

こんな感じで遊んでいたらHot Versionさんから DECKさんへ「撮影に車を貸してほしい」とオファーが届きます。 

サーキットを走らせるつもりなど全くなかったマークXが、不思議な縁でTC2000に招かれ、スポーツカーバトルに出演しました。

結果は強く期待していなかったものの、やれるだけのことはやろうと、スピードレンジの似たスパ西浦でセッティング出しをして臨みました。

結果は上々で、国内外からYoutubeに多数のコメントが寄せられました。 

マークXのフロントロワグリルには、写真のように前の車を映すためのカメラが装着されていました。

飛んだ番狂わせです。(笑) 

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これがHot Versionのその動画です。

マークXに乗っている方が「俺の車こんなに速いんだ!!」みたいに喜んでいるのをSNSでこっそり見たりもしていました。 


マークXって昔ベスモの企画でセダン対決をした時は不甲斐ない結果でしたもんね。
今回はチューニングスポーツの舞台で好成績ですから、完全に汚名返上ですよ。(笑)

白状すると、この頃Twitterでひたすら「マークX」とか「ホットバージョン」でエゴサーチしては、褒められている投稿を見てニヤけてました。(爆)

 Hot Version出演後も細かな微調整を継続し、さらなるレベルアップを図りました。
鈴鹿では2分31秒、富士スピードウェイでは2分3秒をマークします。
TC2000でも最初で最後の走行を行いましたが、1分5秒をマークしました。

それでいて、脚周りを固めたチューニングカーとしては高次元な乗り心地を確保し、
一つの完成形と呼べる姿に至りました。 

このクルマのチューニングを通して、いろんな人と知り合い、親交を深め、非常に良いカーライフの基盤を築くことが出来ました。

マークXは私のトレードマークと化し、
「マークX最速」なんて呼んでくださる方や、「このクルマのファンだ」と言って下さる方も現れました。本当に嬉しいことです。

マークXとしてはこれ以上ないだろうというところまで仕上げましたが、
私の技術屋としての欲が「次に行け」と私の背中を蹴ります。。。

マークXは冒頭に書いた通り「勉強車」。
「このクルマで勉強できることはやり切っただろ」と。

よってここで私とマークXのストーリーは幕を下ろすこととなりました。